2013年11月05日

『DVとは何か―なぜ被害をふせげないのか 3』

今日は祝日。それでも新聞仕分けはありますよ。相方さんはお孫さんの七五三をやると言って早めに帰って行きました。

今週の新婦人しんぶん☆勝手にピックアップ☆11月7日号

『DVとは何か―なぜ被害をふせげないのか 3』
お茶の水女子大学名誉教授 戒能民江

「耳をなぐられて鼓膜が破れた」「失明寸前で、見えにくく日常生活が不自由だ」「妊娠中におなかを蹴られ、流産した」「自分に自信が持てず、生きていて模意味がない」

DVは女性の心身の健康をむしばむ。十分な治療を受けられないまま後遺症が残り、障がいを負う場合も少なくない。ある調査によれば、DV被害を受けたことのない女性に比べて、DVを経験した女性のほうが自殺したいと思ったり、実際に自殺を試みる割合は高く、流産や早産、低体重児の出産、中絶の強要など、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康・権利)への影響も大きい。

とくに精神的ダメージの深刻さには留意が必要である。筆者の調査では、緊急避難所である一時保護所入所時に、2割の人に「うつ」など精神疾患や精神障がいが認められた。DV被害者は自立を急き立てられる傾向があるが、安全な環境の下で、安心してケアを受け、心身の健康を回復することが先決である。

たとえば、毎日のように夫から馬鹿にされ、侮辱を受け続けたとしたら、自分がみじめになり、自信を失ってしまうのではないだろうか。暴力を受ける自分が存在価値のない人間だと感じてしまう。自分はかけがえのない存在だという「自尊感情」が傷つけられる。DVは人権の中核にある「人間の尊厳」を奪う、許されない行為なのである。

また、暴力がふるわれ、周囲の理解もない日常の中では人間不信が募る。その結果、人間関係が作りにくくなり、社会的孤立はいっそう深まる。決断できない、感情のぶれが大きいなど、DV被害者を見る目は決してやさしくはない。だが、それはDVの影響であり、その背景に歪んだジェンダー意識が潜んでいる。

暴力から逃れてシェルター(避難所)にたどり着いた女性たちはDV以外にも、さまざまな困難を抱えている場合が多い。シェルターを利用した女性の入所前後の状況をみると、離婚問題や親族との不和、借金や生活困窮、精神的ダメージなどの心身の病気、子どもの問題など複合的な生活困難に直面していることがわかる。それだけ、DVを受けやすく、くらしの困難がより深刻化すると言える。また、精神的ダメージを受けているので、すぐに働く事は難しく、貧困状態に陥るおそれすらある。暴力と貧困は無関係ではない。DVの影響は生活全般に及ぶ。暴力によって奪われた力を取り戻すためには、DVの影響を考慮した息の長い支援が必要なのだ。


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