2018年07月30日
『子どもを虐待から守りたい いのちをつなぐ 埼玉協同病院のとりくみ』
週末に大きな見たこともないコースで台風が通りすぎていきました。風向きが違ったからか、事務所の大きな窓が被害にあって落ちました。ええ もう見事に、窓枠ごと。ものすごい雨が降りこんだようで、事務所水浸しで大変だったようです。私は復旧に呼ばれなかったので、片付いてから来たのですが、窓がないからチラシが飛んじゃって作業効率が悪くなって困りました。水にぬれたのか調子悪くなった電話とか大丈夫かな?
今週の新婦人新聞☆勝手にピックアップ☆8月2日号
『子どもを虐待から守りたい いのちをつなぐ 埼玉協同病院のとりくみ』
児童虐待で、幼い子供の命が奪われる痛ましい事件が後を絶ちません。どう虐待から子どもを守るのか。埼玉協同病院の産婦人科と、昨年院内につくられた「小児虐待対策チーム」を取材しました。
児童虐待の件数は年々増え続け、2016年度に全国の児童相談所が対応したのは12万2575件と過去最多です。
埼玉県は、相談件数が全国4位(1位大阪、2位東京、3位神奈川)。埼玉協同病院ではこれまでも児童虐待の相談にのってきたことから、昨年6月、院内に「小児虐待対策チーム」を発足させました。病院の専門性を発揮し、新進期からの支援で虐待の未然防止につなげようという試みです同チームは、小児科の医師2人、看護師2人、助産師2人、精神保健福祉士2人、小児外来事務1人の8人で構成されています。小児救急外来で携わる高田綾野小児救急看護認定看護師は言います。「そつなく育児をしているように見える親でも、情報過多で逆に悩んでいたり、夫婦の不仲が潜在的にあったり…理想としている育児にならないことはよくあります。虐待は誰にでも起こりうることなのです」
小児虐待対策チームで使うのはチェックリストです。子どもの病状や傷に加え、医師の聞き取り、待合室で気になったようすなど、スタッフの誰でも記入できます。やけどや骨折など気になる情報が各科からリストにあげられます。月一回、リストをチームで検討し、保健センターや行政の子育て相談課、児童相談所に連絡するのかどうか、対応を協議します。チーム代表の小児科の平澤薫医師は言います。「『なにか変だな』という感覚を大切にして、『何に困っているのか』を探ってゆく。犯人探しではなく、子どもを中心に、その子に最善の方法をみんなで考えるのが目的です」。気になる親には「何か困っていれば一緒に考えましょう」と言葉をかけることもあります。
チーム発足後リストにあがった4分の1が、何らかの支援が必要な家庭でした。背景を考えると、ひとり親家庭や精神疾患のある親、経済的に困窮であることなどがわかってきました。一時保護などの強制力を伴う「介入」が必要と判断したケースは4%。ほとんどがゼロ歳児です。家庭内事故の内訳は、転落、異物誤飲、頭部打撲など。
産婦人科の小峰将子助産師は「目黒の虐待事件など、親だけをやり玉に挙げるのは違和感があります。確かに犯罪はあってはならないことですが、そこに至るまでに、誰かが何か手を差し伸べる機会があったのではないか。社会全体の問題として考えないと解決しないと思います」と語ります。
シングルや若年、精神疾患、夫婦仲が悪い、外国籍、経済的に困難…。「妊婦さんの抱えている問題がより複雑になって、容易には解決できない人がふえています。先日、10代の飛び込み分娩がありました。『なんで今まで来なかったの!』と責めたくなるけど、そこは来られなかった理由があると思い、ぐっと飲み込んで。『つらかったよぬ』『よく来たね』と声をかけたら泣き出して…」と小嶋さん。
2015年の1年間に受診した829例の妊婦のうち、通常より遅い12週(妊娠4か月)以降の初心が、若い妊婦では3割近くになります。特にシングルで出産した妊婦は若年層が多く、初診の数週が28週(妊娠8か月)を過ぎている場合もありました。低学歴や非正規雇用など経済的基盤が脆弱な上、パートナーとの関係も複雑で、追い詰められ孤立した状態です。
産婦人科の芳賀厚子医師は言います。「問題を抱えた人ほど支援の手を拒むことが多いのです。受け止めてもらった経験が少ないので、大人を信用していない。まずはその人のありのままを受け止める。あきらめずにかかわっていくなかで、そのつながりで救われる人はいると思います」
深刻な医師不足など、医療現場の厳しさが増すなか、埼玉協同病院では、「患者の背景にある生活を見ること」を大切にした医療を模索してきました。産婦人科は「産褥フォローチーム」として医師、看護師、ソーシャルワーカーが連携して妊婦に寄り添う支援を重ねてきました。妊娠の早い時期から支援が必要と思われるときは、地域の保健センターと連携し、訪問など地域で見守ってもらえるようにつなげています。
しかし、こういった社会的リスクを抱えたケースは、手厚い支援が必要とされる一方で、病院の収入にはつながらないのが現実です。同院のような取り組みはまだ少数です。
「実際に虐待を見極めるのは難しく、相談窓口への連絡が遅れることがあります。「『子どもの泣き声がいつも聞こえる』『いつも親が怒鳴っている』など虐待が疑われるときは、最寄りの自治体や保健センター、児童相談所全国共通ダイヤル〈189(イチハヤク)〉に連絡してください」高田看護師はこう指摘します。「核家族化が進み、地域の結びつきが弱くなったことも、児童虐待が起こってしまう要因の一つです。まずは小さな子どもを育てている家庭とあいさつできる関係をつくることからはじめてみてください」。
今週の新婦人新聞☆勝手にピックアップ☆8月2日号
『子どもを虐待から守りたい いのちをつなぐ 埼玉協同病院のとりくみ』
児童虐待で、幼い子供の命が奪われる痛ましい事件が後を絶ちません。どう虐待から子どもを守るのか。埼玉協同病院の産婦人科と、昨年院内につくられた「小児虐待対策チーム」を取材しました。
児童虐待の件数は年々増え続け、2016年度に全国の児童相談所が対応したのは12万2575件と過去最多です。
埼玉県は、相談件数が全国4位(1位大阪、2位東京、3位神奈川)。埼玉協同病院ではこれまでも児童虐待の相談にのってきたことから、昨年6月、院内に「小児虐待対策チーム」を発足させました。病院の専門性を発揮し、新進期からの支援で虐待の未然防止につなげようという試みです同チームは、小児科の医師2人、看護師2人、助産師2人、精神保健福祉士2人、小児外来事務1人の8人で構成されています。小児救急外来で携わる高田綾野小児救急看護認定看護師は言います。「そつなく育児をしているように見える親でも、情報過多で逆に悩んでいたり、夫婦の不仲が潜在的にあったり…理想としている育児にならないことはよくあります。虐待は誰にでも起こりうることなのです」
小児虐待対策チームで使うのはチェックリストです。子どもの病状や傷に加え、医師の聞き取り、待合室で気になったようすなど、スタッフの誰でも記入できます。やけどや骨折など気になる情報が各科からリストにあげられます。月一回、リストをチームで検討し、保健センターや行政の子育て相談課、児童相談所に連絡するのかどうか、対応を協議します。チーム代表の小児科の平澤薫医師は言います。「『なにか変だな』という感覚を大切にして、『何に困っているのか』を探ってゆく。犯人探しではなく、子どもを中心に、その子に最善の方法をみんなで考えるのが目的です」。気になる親には「何か困っていれば一緒に考えましょう」と言葉をかけることもあります。
チーム発足後リストにあがった4分の1が、何らかの支援が必要な家庭でした。背景を考えると、ひとり親家庭や精神疾患のある親、経済的に困窮であることなどがわかってきました。一時保護などの強制力を伴う「介入」が必要と判断したケースは4%。ほとんどがゼロ歳児です。家庭内事故の内訳は、転落、異物誤飲、頭部打撲など。
産婦人科の小峰将子助産師は「目黒の虐待事件など、親だけをやり玉に挙げるのは違和感があります。確かに犯罪はあってはならないことですが、そこに至るまでに、誰かが何か手を差し伸べる機会があったのではないか。社会全体の問題として考えないと解決しないと思います」と語ります。
シングルや若年、精神疾患、夫婦仲が悪い、外国籍、経済的に困難…。「妊婦さんの抱えている問題がより複雑になって、容易には解決できない人がふえています。先日、10代の飛び込み分娩がありました。『なんで今まで来なかったの!』と責めたくなるけど、そこは来られなかった理由があると思い、ぐっと飲み込んで。『つらかったよぬ』『よく来たね』と声をかけたら泣き出して…」と小嶋さん。
2015年の1年間に受診した829例の妊婦のうち、通常より遅い12週(妊娠4か月)以降の初心が、若い妊婦では3割近くになります。特にシングルで出産した妊婦は若年層が多く、初診の数週が28週(妊娠8か月)を過ぎている場合もありました。低学歴や非正規雇用など経済的基盤が脆弱な上、パートナーとの関係も複雑で、追い詰められ孤立した状態です。
産婦人科の芳賀厚子医師は言います。「問題を抱えた人ほど支援の手を拒むことが多いのです。受け止めてもらった経験が少ないので、大人を信用していない。まずはその人のありのままを受け止める。あきらめずにかかわっていくなかで、そのつながりで救われる人はいると思います」
深刻な医師不足など、医療現場の厳しさが増すなか、埼玉協同病院では、「患者の背景にある生活を見ること」を大切にした医療を模索してきました。産婦人科は「産褥フォローチーム」として医師、看護師、ソーシャルワーカーが連携して妊婦に寄り添う支援を重ねてきました。妊娠の早い時期から支援が必要と思われるときは、地域の保健センターと連携し、訪問など地域で見守ってもらえるようにつなげています。
しかし、こういった社会的リスクを抱えたケースは、手厚い支援が必要とされる一方で、病院の収入にはつながらないのが現実です。同院のような取り組みはまだ少数です。
「実際に虐待を見極めるのは難しく、相談窓口への連絡が遅れることがあります。「『子どもの泣き声がいつも聞こえる』『いつも親が怒鳴っている』など虐待が疑われるときは、最寄りの自治体や保健センター、児童相談所全国共通ダイヤル〈189(イチハヤク)〉に連絡してください」高田看護師はこう指摘します。「核家族化が進み、地域の結びつきが弱くなったことも、児童虐待が起こってしまう要因の一つです。まずは小さな子どもを育てている家庭とあいさつできる関係をつくることからはじめてみてください」。
Posted by つむたい at 17:22│Comments(0)
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