2016年05月09日

『性を決めつけないで!ー誰もが自分らしく生きられる社会に』

 さてゴールデンウィークで1週お休みでの新聞仕分け。やることが貯まっていて、時間ばかりがどんどん過ぎていく~。事務所の模様替えで発掘された新しい時計が1時間ごとに鳥の鳴き声で時間を教えてくれるので助かるような、焦るようなです。

新婦人しんぶん☆勝手にピックアップ☆5月12日号

『性を決めつけないで!ー誰もが自分らしく生きられる社会に 特定非営利活動法人SHIP代表星野慎二さんにきく』

 神奈川県横浜市のワンルームマンションに、同性愛者や性同一性障害などさまざまなセクシャリティー(※LGBT)のコミュニケーションスペース「SHIP(シップ)にじいろキャビン」があります。代表の星野慎二さんに話を聞きました。

 星野さん自身は男性同性愛社(ゲイ)です。思春期に誰にも相談できなかった経験から、LGBTの人たちが気軽に立ち寄って自由におしゃべりしたり相談できる空間をと、14年前に団体を立ち上げました。

 訪れる人の半数が20代で、10代が3割、30代以上は2割です。みんなの会話の中で1番多いのは恋愛の話。異性愛者であれば友人と楽しく好きな人やアイドルのことを話せますが、LGBTの人はそうもいきA君ません。

 性同一性障害の子どもは、平均9歳で心の性を自覚します。日本思春期学会の調査では、」「ゲイであることを何となく自覚」した平均年齢は13歳、「はっきりと自覚」は17歳。「自殺を初めて考えた」「自殺未遂」はこの前後でした。「はっきり気づいた時が一番苦しい。心も体も揺れ動く思春期に男らしく、女らしくと決めつけtられ、過度なストレスを抱えます。この時に相談する相手がいたり、肯定的な情報を得ることが大切」と星野さん。

 家族へのカミングアウト(真実を話す)の割合は、20%未満です。「真実を話して自分を否定されたら…という恐怖もありますが、カミングアウトは苦しみのバトンタッチ。親に言うことで本人は楽になるけど、言われた親は苦しむ。それを思うと話せない。また話されても親はわからないうえに『なぜうちの子が?育て方が悪かったから?』と自分を責めてしまう」子どからゲイであることを告白されたA君のお母さんは、当時世間体を考えて受け入れられませんでした。しかしその後A君は作文発表で全校生徒の前でカミングアウト。先生、生徒、他の親たちみんながA君に拍手を送ったのを見て、お母さんも受け入れることができました。「学校や周りが認めないと親は受け入れる気になれない。子どもは学校で受け入れられれば自己肯定感が高まります」と星野さん。

 インターネットの出会いから子どもたちが事件に巻き込まれるケースが増えています。ゲイ男性の場合は大人からの望まない性交渉や、トランスジェンダーの場合はホルモン剤販売や性転換手術の斡旋被害などです。『一般生活では自分の恋愛対象となる人に出会えないので、ネットでの出会いに依存しがちです。子どもたちの望みは性
交渉ではなく、理解してくれる人と話がしたいだけ。しかし会ってセックスを強要されると断ることができない」と星野さん。そのためにも相談できる場が必要です。

 そうした被害で身の危険を感じ、高校の保健の先生に相談し、先生に付き添われてSHIPにきた子もいます。ここで一人ではないことを知り、自分の体を大切にしようと思えるようになったといいます。

 年間延べ1000人が訪れる「SHIPにじいろキャビン」.。02年に設立され、コミュニティースペースを開設できたのは07年からの神奈川県との共同事業がきっかけでした。2012年に共同事業が終了後は、規模を縮小して現在は寄付金などでなりたっています。

 全国6自治体の教員約6000人を対象にした調査では、「LGBTについて、授業で取り扱う必要がある」と半数以上の先生が回答しながら、実際に取り上げたのは13・7%。星野さんは昨年80回、神奈川県内の小・中・高校から依頼を受けて講演しました。「正しい情報を得る場所が必要です。それはやっぱり学校であってほしい」。

※LGBT L=レズビアン(女性同性愛者)/G=ゲイ(男性同性愛者)/B=バイセクシュアル(両性愛者)/T=トランスジェンダー(性同一性障害や心と性に違和感のある人)