2019年01月21日
『自分の人生を生きる 思春期つながるよりそう(月1回連載)』
インフルエンザが猛威をふるい、体調管理にビクビクです。春はもうすぐなんだけどなあ。
今週の新婦人しんぶん☆勝手にピックアップ☆1月24日号
『自分の人生を生きる 思春期つながるよりそう(月1回連載)』
手首に無数のリスカ(リストカット)の痕、手の甲には小さなタトゥー(入れ墨)。病院で消せるよと声をかけると、「またやりたくなるから」と愛美は答えた。
愛美の家は古くから続く名家で、愛美の両親が、病気で結婚できなかった祖父の両養子になり家を継いだ。愛美のあとに子どもに恵まれなった母は、「男の子を産めたらよかったのに」と事あるごとにこぼし、佐藤家の後継ぎとしての生き方を、愛美にことごとく強要してきた。その期待に応えた中学生の愛美。一生懸命勉強し、地域で一番の進学校に合格した日、母は喜んで学校に報告に来た。
十年後、変わり果てた愛美と再会したのは病院だった。痛々しい傷跡を呆然と見つめる私に、愛美は、高校で成績が下がり続け、期待に応えられない自分が許せず不登校になったこと、地元の国立大学に落ち、東京の大学に入学したが、それを機に一人暮らしをするようになったため、「家」から解放され安堵したことを話してくれた。しかし、就職活動の時に、無言の期待が再び愛美を追い詰め、「今度は失敗は許されない」という思いにかられてリスカを繰り返し、実家に連れ戻されたと。「私はいったい誰の人生を歩んでいるのか」と淡々と私に問いかけた。その問いは母親自身の苦しい問いでもあるように感じたが、愛美には言えなかった。小さくても目立つタトゥーを消せたらやり直せる気がした浅はかな私に、自分の人生は自分で選んで歩いていくという決意の証なんだろうか、「消すことは不安なのだ」と愛美は言った。
新しい年、子どもたちが進路選択という人生の岐路に立つ時期だ。自分の人生をどう歩んでいきたいか、身体的にも精神的にも、子どもたちの意思が尊重されるような社会にと願わずにはいられない。愛美が、これからでも自分の人生を歩んでいけるよう、支えていきたいと思う。
今週の新婦人しんぶん☆勝手にピックアップ☆1月24日号
『自分の人生を生きる 思春期つながるよりそう(月1回連載)』
手首に無数のリスカ(リストカット)の痕、手の甲には小さなタトゥー(入れ墨)。病院で消せるよと声をかけると、「またやりたくなるから」と愛美は答えた。
愛美の家は古くから続く名家で、愛美の両親が、病気で結婚できなかった祖父の両養子になり家を継いだ。愛美のあとに子どもに恵まれなった母は、「男の子を産めたらよかったのに」と事あるごとにこぼし、佐藤家の後継ぎとしての生き方を、愛美にことごとく強要してきた。その期待に応えた中学生の愛美。一生懸命勉強し、地域で一番の進学校に合格した日、母は喜んで学校に報告に来た。
十年後、変わり果てた愛美と再会したのは病院だった。痛々しい傷跡を呆然と見つめる私に、愛美は、高校で成績が下がり続け、期待に応えられない自分が許せず不登校になったこと、地元の国立大学に落ち、東京の大学に入学したが、それを機に一人暮らしをするようになったため、「家」から解放され安堵したことを話してくれた。しかし、就職活動の時に、無言の期待が再び愛美を追い詰め、「今度は失敗は許されない」という思いにかられてリスカを繰り返し、実家に連れ戻されたと。「私はいったい誰の人生を歩んでいるのか」と淡々と私に問いかけた。その問いは母親自身の苦しい問いでもあるように感じたが、愛美には言えなかった。小さくても目立つタトゥーを消せたらやり直せる気がした浅はかな私に、自分の人生は自分で選んで歩いていくという決意の証なんだろうか、「消すことは不安なのだ」と愛美は言った。
新しい年、子どもたちが進路選択という人生の岐路に立つ時期だ。自分の人生をどう歩んでいきたいか、身体的にも精神的にも、子どもたちの意思が尊重されるような社会にと願わずにはいられない。愛美が、これからでも自分の人生を歩んでいけるよう、支えていきたいと思う。