2020年02月03日
『〝聞こえない″を放っておかない 早めの補聴器で認知症予防!』
今月は仲間増やしをギリギリまでがんばった上に、支部ニュース発行と重なって、週末やり残した仕事があって、朝から大騒ぎ。会議増えるし、議案書作らないといけないし、支部大会まで忙しいなあきっと…
今週の新婦人しんぶん☆勝手にピックアップ☆2月6日号
『〝聞こえない″を放っておかない 早めの補聴器で認知症予防!』
「〝聞こえ”のバリアを無くそう」と、補聴器への公的支援を求める運動が広がっています。認知症予防にもつながります。難聴問題の第一人者、慶應義塾大学医学部の小川郁教授に聞きました、
慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科教授 小川郁医師に聞く
自覚のあるなしにかかわらず、聴力が正常より下がった状態が「難聴」です。張力派30代からすでに加齢の影響を受けていて、「モスキートサウンド」という蚊の羽音のような高い音が聞こえなくなります。会話には支障がなくても、厳密にいえば難聴は始まっています。若い人でもイヤホンやヘッドホンで大音量を聞き続けることによって起こる「騒音性難聴」も指摘されています。
両耳が聞こえにくくなって会話に支障が出る「加齢性難聴」は誰にでも起こる可能性があり、だいたい70歳を過ぎると3人に1人、80代になると3人に2人が難聴と言われています。いずれにしても、聞こえなくなるということはコミュニケーションの障害です。
一番わかりやすいのは、例えば誰かに声を掛けられても聞こえず、返事をしないと、「あの人はなんだ、無礼な人だね」と誤解を受けてしまう。するとなおさらコミュニティーに出にくくなって社会的に孤立する、さらに言葉を聞いてうれしい、悲しいなどの情報が落ちて脳が委縮する、という悪循環が働きます。コミュニケーションが取りづらくなり、認知症につながっていきます。
難聴から来る認知症の原因は、コミュニケーションの障がいのほか、糖尿病や脂質異常による耳への栄養を運ぶ血流循環の障がいなど、さまざまな仮説があります。まだわからないことも多いのですが、2017年のアルツハイマー病協会国際会議で出された、「難聴対策は認知症を予防する一番大きな因子である」との報告は非常に注目されました。
認知症は遺伝的な背景もあって起こるので、今のところ完全な治療は難しいと言われています。なにかできるとすれば、認知症予備軍が認知症にならないようにどうするかです。認知症予防が可能な因子には、生活習慣病やうつの改善も含まれますが、その中でも難聴は、対策をとることで認知症を予防できる一番大きな因子であることが明らかになったのです。
聞こえないことによって社会的に孤立しないようにコミュニケーションを取るため、また情動の反応が日常的に頭の中で起こるようにするために、難聴になった場合に有効なのが「補聴器」です。
超高齢化社会のなかで、誰でも何らかのコミュニケーション障害を将来的に持つ可能性があります。その意味でも、補聴器で早いうちに対策をとるのが認知症の予防に効果的です。
まず自己採点、チェックリストなどで判断することや、周りの人が気づいて本人にすすめるのも一つですね。生活する環境によって違うので、会話に問題が起こってきたら早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。
メガネと違い、補聴器をつけたからといってすぐ快適に聞こえるわけではありません。補聴器から入ってきた音を、脳の中で言葉として理解するための調整とリハビリが必要です。それを知らずに購入して、「うまく聞こえない」と辞めてしまう方が多い。
「年よりくさく見える」という偏見もありますが、補聴器がどんなものか理解しないで購入する人が多く、諸外国と比較しても日本の利用率は上がっていません。
人生100年時代を迎えています。脳がリハビリの働きかけに応じて変化する能力は、若ければ若いほどあるわけです。言葉を正確に聞き取れないという段階から、補聴器にちゃんと慣らして、補聴器の音に脳をトレーニングしていくと、80代、90代になってもうまく使えるのです。
通販や量産店でも買えますが、まずは耳鼻咽喉科の補聴相談医を受診してください。相談医はすべての都道府県にいます。そこで補聴器適合に関する診療情報提供書をもらい販売店で購入するとよいでしょう。
基本的な性能を持ったものは片耳で10万円台、両耳で20万円台から購入できます。音楽や演劇を楽しみたい、など特殊な用途には、ある程度のグレードが必要ですが、一般的なコミュニケーションにそんな高いものは必要ありません。ただし、雑音の中から必要な音を聞き取るためには、両耳の補聴器が必要です。
2018年4月からは、補聴器相談医の診断を受けて、認定補聴器技能者のいる店舗で購入すると、医療費控除を受けられる制度もできました。公的な補助をしている自治体も一部にあります。
国も高齢者の社会参加を、と促していますが、会話が成り立たなかったら社会参加できません。補聴器は必需品です。
将来的な認知症になるリスクを考えて、ご自分の将来設計の中で認知症を予防するためにも、人生の中でどの段階で補聴器が必要になるかを、みなさんに考えていただければいいですね。
今週の新婦人しんぶん☆勝手にピックアップ☆2月6日号
『〝聞こえない″を放っておかない 早めの補聴器で認知症予防!』
「〝聞こえ”のバリアを無くそう」と、補聴器への公的支援を求める運動が広がっています。認知症予防にもつながります。難聴問題の第一人者、慶應義塾大学医学部の小川郁教授に聞きました、
慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科教授 小川郁医師に聞く
自覚のあるなしにかかわらず、聴力が正常より下がった状態が「難聴」です。張力派30代からすでに加齢の影響を受けていて、「モスキートサウンド」という蚊の羽音のような高い音が聞こえなくなります。会話には支障がなくても、厳密にいえば難聴は始まっています。若い人でもイヤホンやヘッドホンで大音量を聞き続けることによって起こる「騒音性難聴」も指摘されています。
両耳が聞こえにくくなって会話に支障が出る「加齢性難聴」は誰にでも起こる可能性があり、だいたい70歳を過ぎると3人に1人、80代になると3人に2人が難聴と言われています。いずれにしても、聞こえなくなるということはコミュニケーションの障害です。
一番わかりやすいのは、例えば誰かに声を掛けられても聞こえず、返事をしないと、「あの人はなんだ、無礼な人だね」と誤解を受けてしまう。するとなおさらコミュニティーに出にくくなって社会的に孤立する、さらに言葉を聞いてうれしい、悲しいなどの情報が落ちて脳が委縮する、という悪循環が働きます。コミュニケーションが取りづらくなり、認知症につながっていきます。
難聴から来る認知症の原因は、コミュニケーションの障がいのほか、糖尿病や脂質異常による耳への栄養を運ぶ血流循環の障がいなど、さまざまな仮説があります。まだわからないことも多いのですが、2017年のアルツハイマー病協会国際会議で出された、「難聴対策は認知症を予防する一番大きな因子である」との報告は非常に注目されました。
認知症は遺伝的な背景もあって起こるので、今のところ完全な治療は難しいと言われています。なにかできるとすれば、認知症予備軍が認知症にならないようにどうするかです。認知症予防が可能な因子には、生活習慣病やうつの改善も含まれますが、その中でも難聴は、対策をとることで認知症を予防できる一番大きな因子であることが明らかになったのです。
聞こえないことによって社会的に孤立しないようにコミュニケーションを取るため、また情動の反応が日常的に頭の中で起こるようにするために、難聴になった場合に有効なのが「補聴器」です。
超高齢化社会のなかで、誰でも何らかのコミュニケーション障害を将来的に持つ可能性があります。その意味でも、補聴器で早いうちに対策をとるのが認知症の予防に効果的です。
まず自己採点、チェックリストなどで判断することや、周りの人が気づいて本人にすすめるのも一つですね。生活する環境によって違うので、会話に問題が起こってきたら早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。
メガネと違い、補聴器をつけたからといってすぐ快適に聞こえるわけではありません。補聴器から入ってきた音を、脳の中で言葉として理解するための調整とリハビリが必要です。それを知らずに購入して、「うまく聞こえない」と辞めてしまう方が多い。
「年よりくさく見える」という偏見もありますが、補聴器がどんなものか理解しないで購入する人が多く、諸外国と比較しても日本の利用率は上がっていません。
人生100年時代を迎えています。脳がリハビリの働きかけに応じて変化する能力は、若ければ若いほどあるわけです。言葉を正確に聞き取れないという段階から、補聴器にちゃんと慣らして、補聴器の音に脳をトレーニングしていくと、80代、90代になってもうまく使えるのです。
通販や量産店でも買えますが、まずは耳鼻咽喉科の補聴相談医を受診してください。相談医はすべての都道府県にいます。そこで補聴器適合に関する診療情報提供書をもらい販売店で購入するとよいでしょう。
基本的な性能を持ったものは片耳で10万円台、両耳で20万円台から購入できます。音楽や演劇を楽しみたい、など特殊な用途には、ある程度のグレードが必要ですが、一般的なコミュニケーションにそんな高いものは必要ありません。ただし、雑音の中から必要な音を聞き取るためには、両耳の補聴器が必要です。
2018年4月からは、補聴器相談医の診断を受けて、認定補聴器技能者のいる店舗で購入すると、医療費控除を受けられる制度もできました。公的な補助をしている自治体も一部にあります。
国も高齢者の社会参加を、と促していますが、会話が成り立たなかったら社会参加できません。補聴器は必需品です。
将来的な認知症になるリスクを考えて、ご自分の将来設計の中で認知症を予防するためにも、人生の中でどの段階で補聴器が必要になるかを、みなさんに考えていただければいいですね。