2015年06月22日

『貧困ひろげて“輝ける”!?派遣法改悪 衆院強行に抗議 参院でかならず廃案に!』

女性たちの怒りのレッドアクションが各地で広まっています。豊橋支部でも20日土曜日に駅前のペデストリアンデッキで行いました。赤い波が国会に届きますように。

今週の新婦人しんぶん☆勝手にピックアップ☆6月25日号

『貧困ひろげて“輝ける”!?派遣法改悪 衆院強行に抗議 参院でかならず廃案に!』

 あらゆる女性の差別をなくすために日本政府が「女性差別撤廃条約」を批准して30年。「自分らしく自立して生きたい」「女性差別をなくしたい」との願いが高まる一方、女性たちの貧困が大きな社会問題になっています。国際的な指標「男女平等度」を142カ国中、104位までに引き下げている大きな要因が、雇用状況の悪化です。いま女性たちがたたかいに立ち上がっています。

 「ボーナスもなく、15年働いてきましたが、1円の退職金もなく3年後にお払い箱にされようとしている。私はモノじゃない!自民、公明、派遣先、派遣元は、これ以上私の人生をないがしろにするな!」(派遣で働く女性 56歳)。

 9日に開かれた労働弁護団の「派遣法改正『採決反対』緊急集会」には、派遣法改悪案の中身をツイッターで知ってかけつけた女性たちの怒りの声であふれました。派遣労働者17人がずらりと並び、「減り続ける年金と私の給与で母と二人暮らし。派遣切りされたらどう生きていけばいいのか」「シングルマザーです。いつ切られるか不安で、土日も住宅展示場で働き始めた」など切実な訴えが次つぎ。

 安倍政権は‶女性が輝く”戦略を宣伝しながら、三たび国会に提出された改悪案は、部署や人を変えれば派遣を永遠に使い回せ、期間限定のなかった秘書など専門26業務の区分を廃止し‶いつでもクビ切りできる”、企業にとってどこまでも都合のよい内容です。強行採決は絶対に許さないとの思いが一つになりました。

 派遣などの非正規はこの30年に3倍に増え、非正規率は3割から6割へと上昇しています。

 日本が女性差別撤廃条約を批准するにあたって、1985年に雇用機会均等法とセットで制定されたのが労働者派遣法。‶人貸し業”として長く職業安定法で禁止されていた派遣労働が解禁されたのです。

 専門業務に限定されていた派遣を96年、99年の相次ぐ改悪で原則自由化し、さらに97年には女性の深夜業などの規制をなくす労働基準法の改悪がされるなど、歴代自民党は経済界の言うままに、雇用破壊をつづけてきました。

 この結果、女性の賃金は男性の半分に過ぎず、女性労働者の43.7%が自立して生きることが困難な年収200万円以下のワーキングプアです。

 条約の締約国は、差別解消のためにとった措置について定期的に国連女性差別撤廃委員会に報告します。来春は、その日本政府の第7.8次報告が審議されます。

 前回、2009年の審議では、女性差別解消鵜に向けた日本政府の取り組みが進んでないことを厳しく批判し、改善を求める48項目の勧告がだされました。とりわけすぐに実施すべきだと追加報告が求められた一つが、雇用の遅れに対する対策でした。

 安倍政権は、勧告に耳を貸さないどころか、「女性活躍」成長戦略で打ち出すのは、さらなる労働者派遣法の改悪や、8時間労働制を壊す「残業代0制度」の導入など逆行するものばかりです。正社員や管理職の‶輝く女性”は、男性並みの長時間労働をするごく一部で、大多数の女性は非正規や、解雇しやすい「限定正社員」として安く使おうという、女性の願いとはかけはなれた内容です。

 女性差別撤廃条約は、子育ては「男女及び社会全体が共に責任を負うことが必要である」と明記し、その条件の整備を締約国に課しています。

 ところが、保育所は待機児があふれ、異常な長時間労働も一向に改善されないばかりか、労働者を人間扱いしない企業のブラック化が社会問題に。子育て、家庭との両立どころか、結婚、出産さえできない状況が広がっています。

 山田恵子さん(仮名=39)は、独身時代は正規で働いてきましたが、深夜までの残業で体を壊し、27歳で結婚してからは派遣会社に登録。長いところで数年、3か月、半年と11の職場を転々としてきたと言います。

 「35歳で子どもを産んだ時は、産休も育休もなく、産後、ハローワークに通い自力で職場復帰しました。それでも、時給は1000円台後半から一気に850円に。いまの派遣先では、契約途中に『今月末に契約終了』といきなり言われ、労働署に相談中です。安倍さんが‶女性が輝く”などと言うたびに怒りでいっぱいになります」。

 日本は、働く子育て女性の賃金が男性の39%と、OECD(経済協力開発機構)30ヵ国の中で最悪です。働く女性の6割が妊娠・出産を機に退職する中断型の雇用が強いられ、いったん退職すると非正規へと追いやられることが、子育て女性の賃金を異様に低める原因になっています。

 妊娠したら嫌がらせを受けるマタニティハラスメントや「産休切り」「育休切り」も後を絶ちません。

 6月16日、日本国空の客室乗務員女性が、妊娠中、体に負担の少ない地上勤務を申し出たところ一方的に休職を命じられた問題で、東京地裁に提訴しました。マタハラ裁判です。無法うなクビ切りをし、18日、東京高裁判決で不当労働行為と断罪された日本航空が、さらにこのような世界では通用しない女性差別をすることは許されません。

 社会保障の相次ぐ改悪、生活保護、児童扶養手当等の給付削減と消費税増税の強行が、単身女性、母子家庭、障害者、無年金・低賃金の高齢女性の貧困を深刻にしてきました。

 男女が共に人間らしく生きられる社会を築くためには、不安定な細切れ雇用、長時間労働を見直し、良質な雇用と社会保障の両面から生活を安定させることが不可欠です。正規があたりまえの社会への転換を求めるたたかいや、年金引下げ許さず、保育、介護の拡充を求めるたたかいなど多彩な取り組みがおこっています。「平和なくして平等なし」と、戦争法案を廃案に追い込むたたかいなど、30年の今年、エンパワーメントした女性たちが安倍政権の暴走を許さないたたかいでその真価を発揮しています。