2021年08月23日

『2人セットの関係性 やる気あり美の「LGBTですけど⁈(月1回)』

雨が降ったりやんだりで、安心して洗濯物を外に干せません。カンカン照りの猛暑も嫌だけど、はっきりしない天気も嫌だなあ。

今週の新婦人しんぶん☆勝手にピックアップ☆8月28日号

『2人セットの関係性 やる気あり美の「LGBTですけど⁈(月1回)』

 この街に住んで3年が経った。私たちの行きつけは、交霊の母と50になる息子が営む駅前の八百屋だ。毎回バナナしか買わないが、今年もコロナで地元の祭りがなくなったとかの世間話や、朝の品出し中に前を通ると「いってらっしゃーい」と手を振ってくれる。

 今の住まいが私たちにとって最高なのは、駅近!相場より安い!窓から富士山が少し見える!だけではなく、近所の方がたと顔見知りの関係性を築けていることが大きい。敷地内に住む大家さんや、隣のご夫婦とも会うたびに話をするし、野菜や果物をおすそ分けをしたこともある。立ち食い蕎麦屋のおばちゃんは、あんたら若いからと、いつもおにぎりや天ぷらををおまけしてくれる(客層がご年配の方がたばかりなので、私たちはやたら目立つ)。

 2人セットで顔を覚えてもらうのは、地域に迎え入れてもらった証のようだ。だけど実際のところみんな、私たちのことを〝何”だと思っているのだろう。バナナをかかえた帰り道、私は「八百屋の親子さ、うちらのこと何て呼んでると思う?」と話しかけた。絶対あだ名付けてるよね、と笑いあって、パートナーは「どうだろうね、ま、バナナ姉妹ってところかな」と答えた。姉妹、か。

 勘の良い大家さんは、カップルとわかっていて、あえて口に出さないのかもと思う。私たちの方からも「カップルなんです」と伝えてはいない。それでも彼女はやさしい。私は、そのやさしさは〝何”へのやさしさなのだろうと思う日がある。

 盛大な祝福が欲しいわけじゃない。けれど、些細な祝福が日々を鮮やかにしてくれることも知っている。「ご結婚されているの?」「そうです」「お似合いね」「ありがとうございます」そんなやりとりに本当のところ私は憧れていたのだった。この小骨のような悲しみが喉にひっかからないよう、いつも私はバナナを食べている。のかもしれない。


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