2021年12月13日

『40代から女性の体 ー女性外来の現場からー』

 昨日は女性と市長の懇談会で子どもの貧困について話し合ってきました。新婦人は学校給食の無償化を提案しました。給食費無償化早く実現すると良いな。

『40代から女性の体 ー女性外来の現場からー』

 みなさんは骨密度を測っていますか?私は71歳の時に孫と一緒にスケートに行き、見事に転んで左の前腕を骨折しました。さらに75歳で、左足の小指を椅子にぶつけただけで骨が折れたことに驚き、初めて骨密度の計測をしました。腰椎と大腿骨近位部を計測したところ、若年成人の80%でした。

 骨は、骨芽細胞と破骨細胞によって、常に新しい骨を作り直す新陳代謝を繰り返しています。通常は新たな骨形成と古い骨の吸収のバランスが保たれています。このバランスが崩れて骨吸収がが上回り、骨量が減少し、容易に骨折するような状態になるのが「骨粗しょう症」です。骨粗しょう症の診断基準は、若年成人(腰椎では20~44歳、大腿骨では20~29歳)の骨密度の平均値と比べ、
80~70%が〝骨粗しょう症予備軍”70%以下が〝骨粗しょう症”となります。原因としては、骨を形成するカルシウムやマグネシウムの不足、カルシウムの吸収に必要なビタミンDなどのビタミンがバランスよくとれていないことのほか、骨に一定以上の負荷をかけないことで、骨形成におけるカルシウムの利用効率が悪くなることです。つまり、運動不足も要因となります。

 さらに、大事な要因が閉経です。男性は骨密度の減少はゆっくりで、90歳になっても平均85%です。一方、女性の骨密度は閉経後急速に下がります。60歳で平均が80%以下、80歳では70%を下回ります。高齢女性の発症リスクが高くなりますが、それは閉経後、骨を分解する速度を調節して骨量を維持するエストロゲンが激減するためです。

 骨粗しょう症の予防は、獲得する最大骨量を大きくすること、骨量の減少最小限にとどめるよう、若いころから心がけることにつきます。カルシウムの摂取、日光浴、ウォーキング筋力トレーニングなど、骨に刺激を与える運動が推奨されます。また、大豆に含まれるイソフラボンは、エストロゲンに似た働きをしてエストロゲンの減少を補うため、骨粗しょう症の予防・改善に効果があると考えられています。



Posted by つむたい at 16:16│Comments(0)
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